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2009/01/31

消費税の電子化

景気対策って国が無理に無駄遣いするより、個人消費を刺激する仕掛けをつくった方が効率がいいんじゃないか。定額給付金の評判は悪いが、確実に貯蓄に回らない方法はある。欧州で検討されているように消費税率を下げればいい。税率そのものを触るとシステム等の事務手続きが大変だったら、決済サービスの利用額に応じて還付すればよい。

「定額給付より消費税還付は」~雑種路線でいこう~

 消費税減税による,特に消費回復策というのは,是非検討されるべきだろう。

 この点を検討するときには,消費税率の変動の消費に対する弾性値が問題となろう。ただ,この弾性値はマクロではそれほど大きくないのではないか。一般的に税率が,経済行動に及ぼす影響は,実証的には低いことが多い(所得税率と労働供給の関係に,有意な正の相関はなかなか出てこないらしい)。直感的には,消費税率が1%下がったからといって,米を多く買おうという行動に出ることもないし,パソコンを新調しようという行動に出ることはないと思う。

 勿論,高額商品については,違う結果も出てこよう。例えば,車や住宅の場合,税率の変動が,実質負担に目に見えて効果を出すので,行動を変えることもあるでしょう。しかし,この効果についても,(耐久財の将来の需要の前倒しではなくて)新しい実需を喚起するほどの効果があるかは疑問。ただし,将来の消費税率引き上げとセットで行えば,消費の動学パスを変化させ,消費の前倒し(先食い)効果があるので,景気刺激策の効果は大きい。今回の景気対策における住宅投資減税には,このような効果が見込まれる(ただし,住宅政策自体としては,私自身は疑問を持っていますが)

 もう一点考えなければならないのは,消費税税率減税が,究極の「薄く広く」対策だという点。定額給付金についての真っ当な批判は,要すれば,費用対効果が悪いということにつきる。2兆円のうち,実質的な消費に回る分が4割程度ということであれば,限られた財源から2兆円を本当の実需に使ってしまう方策,あるいは実需に使い切って居しまう者に配る方が効果的。

 ここで,電子的な消費税の還付というアイディアに,光明が出てくる。要すれば,電子的取引なのだから,IDを取引情報に付加することは簡単な訳で,所得の低い方,例えば,生活保護世帯や国民年金のみの単身世帯等生活困窮者の方に,消費税還付IDを提供して消費税を下げれば効果はある。最近のコンビニはみな,ポイントカードを発行してるから,ここに還付するのも手。
 
 メカニズム・デザイン上消費税の電子化というのは,きめの細かい税率設定と,還付=給付と負担の平準化を可能とする上で非常に重要なフロンティア。昨今,給付付き税額控除の議論や,ベーシック・インカムの議論が出てき居るが,消費税の電子化を通じた,ポイント還付というのが,即効性のある仕組みだと思う。

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