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2009/01/11

従来型の産出構造からの脱却

○日本経済の国内総生産に占める第2次産業の割合は既に5分の1を下回っており、狭義のサービス産業だけでもほぼ同じ水準なっている。これに非営利サービスを追加すれば、製造業の割合を「サービス業」の割合が超えることになる。

○これらのサービスの中で、需要が増加するのは、生活(支援)関連サービスであることは論をまたない。より具体的に言えば、保育サービス、障害者や高齢者の介護・生活支援サービス、医療・看護サービス、地域安全関係(ニート指導等)サービスであることは論をまたない。

○ただし、これらの生活支援関連サービスは、これまで家計や地域共同体といった非市場関係に不当に「押し込められてきた」ため、その提供のための基盤整備に資源が振り向けられてこなかった。

○経済成長に向けた動員型国家から脱却し、本来の支援(生活安全確保)型国家へ転換する上では、これらの生活支援サービスの供給基盤に、経済資源を投入するべく、経済や財政の仕組みを転換する必要がある。

○これらの生活支援サービスにおいては、個々の提供現場に相当程度の多様性が求められることが当然であり、今後、そこに従事する労働者については、動員型国家における典型的労働者像たる壮年男性労働者像に限られない、多様で自律的な労働者像が求められる。

○よって、社会福祉や社会保障と不即不離の関係にある生活支援サービスへの経済資源投入、より具体的には財政支出の大幅投入によって、女性やニート等に対する『正社員』ニーズを増加させることが必要となる。勿論、そのためのスキル向上の仕組みを作ることが必要であるが、公的な資源投入が増加すれば、生活支援サービスに必要とされる介護や保育、生活支援のためのスキルを涵養することが、経済的に引き合うことになるので、そのスキル向上も経済的インセンティブに基づいて促進されることは、火を見るよりも明らかである。

○よって、生活支援サービスに対する資源割り当てを大きく増加させることにより、目下の雇用情勢の改善に寄与するとともに、内需型産業への産出構造に不可避的に転換することができることになる。今や、物作り立国などという幻想は振り払うべき時である。

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