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2009/11/06

サイレント・マイノリティーこそが「政策シンクタンク」の基盤

ここからのつづき。


 そもそも、政策革新を行うためには、相当のエネルギーが必要である。
 特に、現状の日本のように、閉塞感が漂い(相対的)貧困率の高さが問いただされようとしている社会では、これまで以上に多様な政策革新を試みて、閉塞感が打破されるような資源配分を実現する方策を見出すべく、既得権に相当程度切り込むことが必要となる。
 そのためには、政策革新を実現させていく手法として、「変化」あるいは「変革」を望む具体的なニーズを保有している層を発掘・動員し、その運動力・機動力を政策という形に結実させるロードマップを確立する必要がある。

 例えば、貸金業法改正に向けたキャンペーンは、政策実現の手法論としては見るべきものがある。判例を通じて形成された「高金利」規制によって、本来不要な過剰支払いをさせられていた多重債務者の「意思」を集約化させ、訴訟実務の積み重ねを超えて、法改正を実現するための大衆運動へと組織化することに成功した一例であろう。 
 と同時に、この運動は、現時点においては、いわゆる業界団体のような恒常的利益団体として、存在している訳ではなく、目的達成とともに組織体としては消滅した、非常にバーチャルな組織体であった。同様な手法で、「組織化」されつつ、政策を実現させた運動体としては、割賦販売法改正の際の「割賦販売法改正実現会議」などもその例に上げることができるであろう。

 これらの運動体は、その動機の純・不純はともかく、「虐げられている」とされている弱者の「意思」を集約化し、政策化(あるいは政治アジェンダ化)した。そして、それら「弱者」を虐げていた強者から資源がその弱者に還流させる仕組みを作った。さらに、その資金環流の流れから幾ばくかの資金を運動体の構成要素に還元させること(およびその予想)で、運動体を組織し活性化させたと評価できよう(その資金環流の行き過ぎ事例が、昨今の過払い金バブルと批判される不祥事)。

 このように、現状の閉塞感と経済停滞を打破するような政策革新のためには、サイレント・マイノリティーの政策ニーズを政策として具体化し、運動体と組織化し、その資源再配分過程から、運動体/組織体の運営等に要する経費の適正な還流を受けるような「政策シンクタンク」という在り方が、適当ではなかろうか。


以下、まだつづく。

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